2013/05/08

ライジング・ドラゴン



GW中にジャッキー・チェン主演最後の映画、ライジング・ドラゴンを見に行きました。
ジャッキー映画は大好きなのですが実は映画館に見に行ったのは中学生の頃に行った『タキシード』だけだったりする。
我が家は私が小学生位の頃はあまり映画館に行かなかったからもっぱらジャッキー映画は金曜ロードショーか木曜洋画劇場だったなぁ。
ともあれ、氏の生涯最後の主演映画というからにはこれは見届ける以外にありえない。
と意気込んで言ったものの、公開して直ぐだというのに何故かレイトショーの1コマでしか放映していないというトホホな状況‥・
これも時代の流れってやつかな?『ターミネーター4』を見に行った時もガランガランだったしな。
まぁ、アレは映画自体が酷ぇ出来だったってのもあるんだろうけど。





で、全体的な感想はと言うと‥・正直イマイチでした。
いや、アクションは素晴らしかったです。開始10分からのローラーアクションはインパクト抜群でもう、このアイデアからアクションに至るまでまさにジャッキーという感じでテンションダダ上がりでした。
車にしがみつく辺りはホバークラフトにしがみついたレッドブロンクスを思い出しましたし、他にもジャッキーは幾度となく車にしがみついていたのでその辺を思い出す意味でも良い演出だと思いました。

ラスト付近の工場でのバトルも小道具を使った演出が素晴らしく、カメラの三脚や傘を使ったアクションはスピーディな動きにコミカルなギャグが挟まって面白おかしく見ることができました。




しかしながらそんな輝かしいアクションの数々を台無しにしてしまったのが解りづらく盛り上がりに欠けるストーリーでした。
今作は清時代にイギリスに持ち去られた十二支のブロンズ像を手に入れるためジャッキーがあちこち駆け回る話なんですが、話の根幹をなす割にブロンズ像の扱いがどうにも適当で簡単に複製品を作れたりアクションの合間にいつの間にか入手していたりで重要な物であるという印象が薄いです。
公式サイトのストーリーには『ブロンズ像を発見するたび、幾度となく強敵が襲いかかる』とありますが、別にそんなことは全然なく出てくる敵が雑魚ばっかりで緊迫感が薄いです。
オマケに最後のひとつになった龍の像を実はジャッキーの依頼人が既に所有しており、これにジャッキーは騙されたと憤慨するのですがそもそも依頼人からの話は『龍のブロンズ像を見つけたら特別ボーナスをくれてやる』と言うものであり、依頼人が既に龍の像を持っていたからといってどうしてジャッキーがそこまで怒るのかよくわからなかった(最初からボーナスを渡す気がなかったという点で言えば確かに騙しているが他のブロンズ像を買い取らないとは言ってないしジャッキーが今までの価値観を捨てて依頼人サイドに反逆する理由としてはあまりにも弱すぎる)


次いでヒロインが果てしなくウザイ。
彼女の思想は『十二支ブロンズ像などの清王朝から略奪されたものは祖国へ返還すべし!』という物でこれ自体はまぁ、悪くはないと思うのですが問題なのはヒロインの行動で討伐隊の子孫である人たちを泥棒呼ばわりするは、「元々は中国のものだ」という理由で英国貴族が先祖より大切に受け継いだ掛け軸を勝手に持ち帰ろうとするわであまりの性格の悪さに辟易しました。
その上ジャッキーが金目当てで十二支像を集めてたことを知ると痛烈に批判するのにいざ、弟が危険な目にあうとジャッキーに助けてくれと泣きつく始末。
これではとてもジャッキーを応援できませんしこんな理屈で敵を倒しても、上の様な自分勝手な思想を肯定しているようでカタルシスを感じられません。



極めつけは文化遺産をオークションにかけることで批判が集まり、龍のブロンズ像が売れなくなるとどういう訳かオークションサイドは龍のブロンズ像を火山に投げ捨てると言い始めます、ハッキリ言って意味不明です。
大体、批判が高まったというのなら一旦、中国政府に返却するとか盗まれたことにしてほとぼりが覚めるのを待つだとかいくらでもやり用があるだろうに、なぜそんな突拍子もない発送に至ったのかがわからない。
実質問題として今作最大の見所であるジャッキーが火山の傾斜を転げ落ちるアクションを撮るために必要だったんだと思いますが、火山を出すにしろもう少し上手い理由を考えつかなかったのかと思う。



それ以外でも休暇中だったはずのジャッキーが軍事施設に侵入していたり(何をしていたのか説明が一切ない、それどころか以降の展開に全く関係ない)無人島でコントのような海賊と戦ったりと、細かい粗が目立ちました。
特に海賊たちの戦いはもう、本当に蛇足感丸出しで何故か下手くそな日本語でしゃべるわジャック・ス○ロウにクリソツの海賊がいるわで終始ギャグが空回りしていました。
この海賊の戦いにジャッキーが序盤に盗みを働いた施設のガードマンたちが報復に現れるんですが、特に何をするでもなく海賊と一緒にあしらわれた後一緒にフェードアウトしてそれっきり出番なし。



ジャッキーのアクションは対したものですがそれをぶつけられる魅力的な敵役がいなかったのが残念。
終盤でハゲタカと言うジャッキーに因縁がある男が出てくるのですがちょっとバトルしただけで大した役割ではありませんでした。
スパルタンX、サイクロンZのベニー・ユキーデ、酔拳2のロウ・ホイクォン、ゴージャスのブラッドリー・ジェームス・アランの様な強敵とのバトルを期待していただけにライバル不在は肩透かしでした。
ジャッキー自体も派手なアクションがキツイことは重々承知ですが、やっぱりその作品を代表する敵キャラというのは欲しかった。



あと、何故かラストはジャッキーが長年連絡の取れなかった奥さんと再開して終わる、という物だったんですが夫人役は実際にジャッキーの奥さんだったというのを後で知りました(当然、銀幕初デビュー)。
最後の記念だからということらしいですが、これはニクイ演出でしたね。
それ以外だとジャッキーが度々ガムを口でキャッチするのは今作がサンダーアームの続編だからとか‥・
そこは気がつかなかった!私もまだまだですね‥・



と、そんな感じでストーリーはホントに酷いもんでしたがアクションや随所に散りばめられたジャッキー作品の小ネタなど、見るべきところはしっかり作ってある作品でした。
総評するとジャッキーが好きな人なら見て損はないと思いますが、そうでないのなら素直にほかの映画をおすすめします。
今作はジャッキーが監督・製作・脚本・主演、と言うまさに言葉通りの『ジャッキー映画』なのですが同じくジャッキーがすべてを取り仕切った『Who am I』が傑作だったのになぜこんな事に‥・
ジャッキー自体はもう主演をやらないとの事ですがエクスペンダブルズ3に出演するという噂も聞こえますし、ベストキッドの様な形での出演なら今後も銀幕に登場し続けると思いますので、一ファンとしては今後のジャッキーの動向も暖かく見守ろうと思います。
あ、ついでにブルース・リーに次ぐ形でfigmaになったりしてくれないかな‥・



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